まず大前提として「含み損ゼロ」や「損失リスク完全ゼロ」は原理的に不可能ですが、体感としての不安をほぼゼロに近づける運用体験は“設計と実装”でかなり実現できます。以下は、あなたのバッファーストップ思想を核に、技術×運用プロトコルで不安定さを大幅に抑える販売用パッケージ案です。
1) コア戦略の全体像(3層構造)
- エグジット層(Exit Orchestrator v2)
- TWAP×Giveback のハイブリッド(すでに導入済)
- 時間経過で「許容戻し幅」を自動拡大(Decay)→握りすぎ抑制
- 役割:“含み益の取りこぼし”と“損切りの遅れ”を同時に最小化
- ヘッジ層(Ramp Hedge + Buffer Bands)
- 含み損率(|Unrealized|/Equity)に応じヘッジ比率rを0→100%へ連続的に上げる(ランプ函)
- 想定レンジ外に「バッファバンド」を敷き、脱線時はネットゼロ近傍へ自動収束
- 役割:“下方向の不確実性”を在庫(ネットデルタ)で抱えない
- 回収層(Pair Offset Recovery)
- 利の乗ったヘッジ+含み損ポジを同時部分決済して在庫を軽くする
- Equity曲線管理:ドローダウン域は“新規建て凍結/間隔拡大/逆張り抑制”で減速運転
- 役割:“戻り”局面でスムーズに負債を解消(負けの時間を短くする)
この3層をまとめて“安心化エンジン(Anshin Engine)”として商品化すると、購入者の心理的負荷が確実に下がります。
2) どうやって“不安”を技術的に抑えるか(要点)
- デルタを持ちすぎない:
グリッドやマーチンの怖さは「在庫(ネット方向性)を抱え続けること」。
→ 含み損率に応じてヘッジ比率 rを自動上げ。r=0(平時)→r=1(危険時)へ連続遷移。 - “戻り”を資産化:
一度立てたヘッジは戻りで必ず利益化しやすい。
→ ヘッジ利益+負け玉を同時部分決済=「負けの時間」を縮め、在庫を軽くする。 - 時間が解決しない設計を避ける:
“待てば戻る”前提の在庫蓄積は心理的に最悪。
→ エグジット×ヘッジ×回収を常時動かしいま負けている感覚を薄める。
3) 実装モジュール(販売パッケージの機能項目)
- ✅ Exit Orchestrator v2(あなたの現在版を踏襲)
- TWAP(12) × Giveback(最低2pips/Decay0.5%/bar/Max12%)
- ExitMix=0.6(TWAP寄せ、調整可)
- ✅ Ramp Hedge(本命)
dd = max(0, -Unrealized) / Equity[%]r = clamp((dd - DD1)/(DD2 - DD1), 0, 1)、MarginLevel低下で強制r=1- 目標ヘッジ量
H_target = r * |NetExposure| * k(k=HedgeAmplifier)
- ✅ Buffer Bands(任意拡張)
- 想定レンジ外にOCO形式のヘッジ予備玉を配置して、急伸時の取りこぼしを填補
- ✅ Pair Offset Recovery
profit(hedge) + profit(loser) >= X円で同時部分クローズ(在庫削減)
- ✅ Equity/Margin ガード
- MarginLevel < 400% でFull Hedge、< 300% で新規建て凍結(ホストEAに通知)
- ✅ Spread/スリッページ・スロットル
- 広がり時は行動抑制、連続発注のクールダウンで約定品質を守る
4) すぐ試せる“安心化エンジンEA”(シングルファイル)
販売前の試走・統合テストに使える単体版EAを用意しました。
- 含み損率ヘッジ(Ramp Hedge)+同時部分決済(Pair Offset)を搭載。
- 既存のグリッド/ナンピンEAと同じシンボルに同居させ、Magicの区別で管理可能。